秋のかさね色「月草」の祝ひ袋です。
かさね色「月草」は縹に淡縹を合わせ、秋の野原に咲く月草の清廉とした青い花を表します。月草は朝に咲いて昼にはしぼむひと時の美しさを持つ花で、その儚さを詠んだ詩が万葉集にも残されています。月草は鴨頭草や露草とも記し、色が強くて衣がすれるだけで色が移ることから移し花とも呼ばれました。「縹(はなだ)」の色はこの月草の花汁で染めた色を指しています。
この祝ひ袋は、吉祥とされる左上に伸びる縹の強い帯を配し、儚くも色が強い月草の花に見立てて、贈るひと時の中にも月草のような清廉とした印象が残ることを期待しています。